『蝉時雨』

 

 

夏の風物詩

ご存じ蝉時雨

 

私の中では夕方

秋への移行期

といったイメージなのだが

さらには田舎そのもの

 

田舎の空気は

口では言い表せないほどに

どこまでも澄んでいる。

 

それは変わらないもの

そして決して変わらずにいてほしいもの

 

あの蝉時雨のシャワーを浴びる瞬間(とき)

からだにのしかかっていたかもしれない

重しが

からだに染みついていたかもしれない

あくのようなものが

すっかりとれる気がする。

 

蝉時雨
それは私にとって特別な存在である。

 

 

2010,8,15