『一回忌』

 

 

普段会うことの少ない
親しい人たちとも
顔を合わせ
ごく身近な人の
ほんの一年前の別れを偲ぶ日

まだ別れという儀式からの
決別ができていないことを再認識し
再びあの深い悲しみに触れる日

人はいくつ
この道程を通っていかなくてはならないのだろうか
何人の人の

たとえ時間が過ぎても
褪せることなく蘇る
最後の光景に接するのだろう

どんなににぎやかにしていても
どんなにばかな話をしていても
かえって寂しさが迫ってくる
そんな思いに何回かられるのだろう

佳静


2011,9,18