『くまちゃんとひでちゃんとママの話』

最初、くまちゃんとひでちゃんはママにとってとっても心配な二人でした。
なにはともあれ走りまわるくまちゃんと気を遣って細かく動くひでちゃんと
 
性格の異なる二人はいつも同じ大変さを抱え込んでいましたが、
笑顔を忘れない元気一杯な二人をママは大好きでした。

ある日、くまちゃんとひでちゃんはママの子供たちも一緒の旅についてきてくれました。
ママの子供たちはまだちっちゃくて一緒にいるだけで大変だったけど
くまちゃんとひでちゃんはとても仲良くしてくれました。
ママの子供たちもくまちゃんとひでちゃんが大大好きになりました。

ある日、くまちゃんは大きな試練に直面し
助けを求めていました。
いろんな人に聞いてもらっては沈んでいました。
そんなくまちゃんをママは見守ることしかできませんでした。

ある日、ひでちゃんは大粒の涙を流して
自分がだめだからこんなことになったと告白してくれました。
いろんな人に相談して、ママのところにも来ました。
ママはまだ大丈夫だからとしか言えませんでした。

ある日、そんな二人も結局自分の力で一つの壁を越え
とうとう巣立つ時がきました。
くまちゃんとひでちゃんが決めたことだから
ママも不思議と反対する気持ちは起こりませんでした。

ある日、くまちゃんもひでちゃんもママになりました。
ちっちゃくて大変な子供たちをしっかり叱ることのできるママになりました。
いつの間にかこんなにも成長したくまちゃんとひでちゃんを見て
ママは本当に嬉しくなりました。

あれからどのくらいたったのでしょうか
今回はくまちゃんとひでちゃんの子供たちとパパも一緒にママは旅にでました。
以前と変わらず、何はともあれ走り回ってくれるくまちゃんと気を使って細かく動いてくれるひでちゃんに
いつの間にか支えてもらっていることにママは気づきました。
ママは一杯もらった愛情を抱えて、大粒の涙が溢れるのを止めることができませんでした。

 

 

 

 

 

 

2013.7.16